「論語」にはどのようなことが書かれているのか、わかりやすく簡単に解説していきます。
四聖人の一人である孔子の教えや言動をまとめたこの論語。
論語は人生をよりよく生きていくための、
世界中の偉人たちが参考にしている、古代中国の伝説に残る名著の一つです。
この記事を読むことで、孔子についての概要を知り、
論語に書かれている概要を理解できます。
これらの論語の教えを理解することで、
あなたの人生はよりよいものになる上、より豊かになっていくと信じてやみません。
伝説の本「論語」とは? 解説
論語は、中国春秋時代(今から約2千5百年前)に、
孔子とその弟子の言葉や行動を記載したものです。
中国春秋時代は、日本でいう戦国時代みたいなもので、
各地方や人同士が争いあっている時代でした。
その中で、孔子は仁という思想をとなえます。
仁とは簡単にいうと、人への思いやりや
優しさのことであり、孔子はこの乱れた世の中を、
思いやりと調和のとれた世の中へ
変えていくべきだということを説いています。
この論語はよりよく人間が生きていくために必要なこと、
心に刻んでおくべきことをまとめているものです。
「論語」を書いた孔子とはどういう人?
孔子は紀元前551年、中国の春秋時代に生まれた、
中国の哲学者・儒教者の一人です。
孔子は、四聖人の一人とされており、
釈迦、キリスト、マホメットに並ぶ聖人とされています。
いかに、孔子がすごい人だったかが
わかってもらえるかと思います。
孔子には弟子が約3千人おり、これらの弟子たちが、
言い伝えられてきた孔子の教えや言動を
4百年にわたってまとめあげたものが、この論語なのです。
「論語」の概要解説。人生をよりよく生きるための伝説の本
学びて時にこれを習う、また悦ばしからずや。朋あり遠方より来たる、また楽しからずや。人知らずしていからず、また君子ならずや。
学問(人間の生き方)を学び、それを反覆すれば
自分のものとなり、こんなに喜ばしいことはない。
また、一緒に学んだ友達が遠方から訪れてきて、
一緒に語らうことはなんて楽しくて幸せなことか。
また、世間は誰も認めてくれないなんて
腹を立てて文句を言っているうちは、まだまだだ。
上記が現代の言葉でいう訳ですが、
孔子はシンプルに学ぶこと、友がやって語らうことを喜んでおり、
孔子は学問することをとても嬉しく感じる一方、
まわりから若い時に認められず、
お金にも困っており、このような言葉を発しています。
巧言令色、少なし仁
言葉たくみで、外見をきれいに装って、
世間を上手に泳いでいくように立ち回るタイプの人は、
思いやりや愛にかけているということです。
孔子は、見た目や上っつらの言葉より、
本当の思いやりや愛をもって他人と
接することが重要だとといていました。
また、立派な人は「義」=人としての正しい道を
理解し、それを判断基準にすると言っています。
これを知る者はこれを好む者にしかず。これを好む者はこれを楽しむ者にしかず
知識をもっているだけの者は、
好きでやっている者に勝てない。
好きでやっている者は、
楽しんでやっているものには勝てない。ということです。
つまり、どんなものも楽しんでやっている人が
最強だと言っています。
過って改めざる、これを過ちと謂う
間違いを犯したのに、改めようとしない。
これを間違いと言うという意味です。
人間、失敗を起こすことは誰でもあることです。
この失敗から学び、次回同じことが起きないように改める。
これが大事なことですと言っています。
政をなるに徳をもってせば、たとえば北辰のそのところにいて衆星のこれに共うがごとし
道徳を中心に政治を実現すれば、
民たちが政治にしたがうようになる。
それはまるで、微動だにしない
北極星(道徳的な政治)を中心に、星々(民たち)が
その周りをめぐるようになるようなものだ。ということです。
孔子は、親子の愛情を社会の関係にまで拡張していけば、
理想の社会が実現できると考えていました。
親は子を慈しみ、子は親を頼りにする。
これは上司部下の関係、政治と民の関係も
同じことがあてはまるため、愛情や思いやりをもって
相手に尽くすことが何より大事なのだと説いています。
われ日に三たびわが身を省みる。人のために謀りて忠ならざるか。朋友と交わりて信ならざるか。習わざるを伝うるか。
毎日の反省ポイントは3つです。
1つ目は、人の相談にのっておきながら、
正直面倒くさいと思っていないか。
2つ目は、友達と言いながら、本当はその人を
好きじゃなかったりするのではないか。
3つ目は、聞いたばっかりのことを
知ったかぶりで他人に伝えてないか。
この3つのことをないがしろにする人は、
そのうち人からうとまれ、仲間のなかでういてくるようになり、
気付いたら一人ぼっちになっていくものだと言っています。
きちんと他人に礼や恩顧をつくし、愛し、
忠節をもって接することが大事だということを説いています。
徳のある人は孤立することはなく、
必ずまわりに人があつまってくるものだといいます。
「論語」孔子 解説まとめ
論語では、「仁」=愛や思いやりの心が
最も大事だと説いています。
また、見た目より何よりも「人格」が最も大事であり、
そのような人の周りに人は集まり、政治、仕事、
家族すべてがうまくいくようになっていると説いています。
愛や思いやりをもって人と接し、
きちんと他人に礼や恩をつくし、
人前で無駄に着飾らずうやうやしく、
毎日を精進していくことで、
人生をよりよいものにしていくことができるのです。