新しい1万円札紙幣の顔に「渋沢栄一」が選ばれ、2021の大河ドラマの主役にも抜擢されました。
渋沢栄一はどんな人で、どんなすごいことをしたのか。
渋沢栄一の名言を参考にしながら、簡単にわかりやすく紹介します。
彼の残した名言には、現代にも通じる「本質」、「心構え」がたくさん含まれており、
これらを知ることで、よりよい人生や、生きていく哲学、
経営者としてビジネスマンとしての成功する方法を学ぶことができます。
- 渋沢栄一はどんな人?名言と模範すべき生き方。
- 渋沢栄一、模範すべき生き方を貫いた偉人
- 渋沢栄一の名言と考え方について
- 個人に利益がある仕事よりも、多く社会に利益のあるものでなければならない
- 「王道」のようなものは千年も変わらない人間の道である
- 論語の教義を守ってきたために、不都合がある不条理に出会ったということは一回もない
- 人がこの世に生まれてきた以上は、自分のためだけでなく、必ず何か世のためになることをするのが義務である
- 目的を達するにおいては、手段を選ばずなど成功という意義を誤解している
- 言動は真心を尽くすことを中心とし、行動は情に厚く慎み深いことを重んじ、ことにあたり人と接するには、必ず誠意をもってすること
- 現代の人は、ただ成功や失敗ということを眼中に入れて、それよりももっと大切な天と地の間の道理を見ていない。人としての務めを忘れている
- 渋沢栄一の名言と考え方 まとめ
渋沢栄一はどんな人?名言と模範すべき生き方。
渋沢栄一は、幕末から大正にかけて活躍した(1840年生まれ、1931年没)
実業家の一人で、「日本資本主義の父」とよばれています。
日本を近代国家にするために、500もの事業や企業創立に関わり、
生涯を国家のために尽力した偉人です。
彼が立ち上げたり関わったりした企業には、日本最古の銀行「第一国立銀行(現在のみずほ銀行)」、
東京海上火災保険、東京証券取引所、王子製紙、帝国ホテル、キリンビール等があります。
渋沢栄一、模範すべき生き方を貫いた偉人
まず、渋沢栄一が関わったり、立ち上げたりしたビジネスや企業は約500もあります。
これだけでもすごいのですが、100年程がたった今でも、
繁栄/存続しているものが多いということがあげられます。
また、渋沢栄一の一番すごいところは、彼の生き方、考え方です。
渋沢栄一が大事にしていた理念・思想が大きく反映されているため、
企業やビジネスが100年にもわたり存続している要因になっています。
渋沢栄一は「王道」つまり、何百年、何千年たってもかわらないものがあり、
この「王道」をビジネスにも生き方にも取り入れていくべきだと考えていました。
渋沢栄一の名言と考え方について
渋沢栄一のすごいところは、彼の生き方、考え方です。
それらが詰まった名言、また名言の背景にある考え方、
生き方、心構えについて紹介していきます。
これらは現代を生きる我々にもとても役に立つものだと考えます。
以下、渋沢栄一の「青淵百話」からの参照です。
個人に利益がある仕事よりも、多く社会に利益のあるものでなければならない
渋沢栄一は、仕事はいかに社会の大勢の人が貧困から救われるか、
大勢の幸福が継続されるかということを常に考えていました。
一方、個人や少数の利益にしかならないビジネスモデル、
企業、政治は必ずや衰退すると説いています。
「王道」のようなものは千年も変わらない人間の道である
明治時代から大正に時代が急激に変化する中で、
人々の考え方や、思想も大きく変わっていきました。
そんな中でも、「王道」のような、人間の真理は何千年たてもかわらないもの。
この王道を頼りに生きていく必要があると説いています。
渋沢栄一は、この王道を中国最高の歴史書でもある「論語」に学び、
その教えを経営や生き方にとりいれています。
論語についての解説は以下リンクをご参照ください。
「論語」四大聖人の一人孔子の言動をまとめた最高の歴史書の解説
論語の教義を守ってきたために、不都合がある不条理に出会ったということは一回もない
論語の教えを生き方や経営に取り入れ、実践してきた中で、
一度も悪いことはなかったと明言しています。
また、2千5百年も前の論語を読んで、内容が理解できて、
なるほど、ごもっともだ、こう生きていきたいと思えるのは、
論語が王道であり、普遍的な教えてであるためだと説いています。
具体的には、人は決して高ぶることなく、おごることもなく、
常にうやうやしく、へりくだった態度で人に接し、
信義をもって人と交わるべきだということです。
人がこの世に生まれてきた以上は、自分のためだけでなく、必ず何か世のためになることをするのが義務である
渋沢栄一は、公に奉仕をしながらも、それを通じて
個々の人々が富んでいくことを理想としていました。
才能がある人はあるだけ、才能がない人はないなりに、
それぞれ最大限に力を尽くすのが、
ヒトとしてこの世に対する義務であると説いています。
目的を達するにおいては、手段を選ばずなど成功という意義を誤解している
後ろめたいこと、他人を蹴落として何かを達成したり、
お金もちになるべきではなく、同じ金額を稼いだとしても、
稼いだ手段によって意味合いは全く異なっていると説き、
社会やみんなのために稼いだお金は尊いと言っています。
言動は真心を尽くすことを中心とし、行動は情に厚く慎み深いことを重んじ、ことにあたり人と接するには、必ず誠意をもってすること
渋沢栄一は商売には、仁義道徳が必要ということを説いています。
従業員に対しても、ビジネスパートナに対しても、真心をもって、
情に厚く、慎み深く行動し、接していくことを重要視しています。
また、人間として生きていく上でも、ビジネスでも、
何より大事なことは、人格がどうであるかがだと説いています。
現代の人は、ただ成功や失敗ということを眼中に入れて、それよりももっと大切な天と地の間の道理を見ていない。人としての務めを忘れている
一過性の成功や失敗にとらわれず、何事にも動じずに、
常に勉学に励み知性を高め、人のために誠意を尽くし、他人へ仁義を尽くすこと。
これが何よりも大事だと説いています。
渋沢栄一の名言と考え方 まとめ
渋沢栄一は、生きていく上で、ビジネスをしていく上で最も重要なのは、
「王道」=真理を貫き続けることだと説いています。
つまり、目先の利益にとらわれず、多くの人のためになることをして、
他人には誠意を尽くし、他人へ忠義を尽くして接する。
そしてそのために、日々鍛錬し、この王道を続けていくこと。
これが真の成功者であり、成功する方法、人間としての王道と説いています。
現代に生きている私たちも是非見習って生きていきたいものです。