50代からの「稼ぐ力」、大前研一さん著の本。
自分の好きな人生を生きるために「稼ぐ力」を身に着けようと説いています。
定年退職後は年金だけに頼っていたら生活していけない時代が来ます。
稼ぐ力がないと、会社依存・他人依存・政府にいいように左右される人生になります。
そもそも人生は、働くためではなく、楽しむためにあるものです。
自分の人生は自分自身で操縦かんを握り、コントロールしなければなりません。
楽しい人生を送っていけるように、50代からの「稼ぐ力」会社にも
年金にも頼らず生きる方法を要約、解説していきます。
50代からの「稼ぐ力」自分の好きな人生を生きる
なぜ稼ぐ力をつけなければならないのか。
まず、これから起きる、これからの近未来について理解しましょう。
2040年に老後は存在しなくなる
2040年にはAI(人工知能)が人間の脳を超え、
生活に計り知れない変化をもたらす「シンギュラリティ」が訪れます。
そのころには、人間の仕事の多くが、AIやロボットに置き換わってしまうのです。
人間でなければできない仕事は、クリエイティブな分野などに限られてきます。
今40代、50代前半の人たちは2040年に老後があると思ってはいけない
また、2040年には高齢者一人を、現役世代1.5人で支えなければならない超高齢化社会に入ります。
なので、年金は当てにできませんし、退職金も当てにできない時代に突入するのです。
いま、40-50代の人たちは2040年に、年金・退職金で
悠々自適に過ごせる老後があると思ってはいけません。
60-70代になっても、仕事をやりまくっている自分を想像し、
そういうマインドセットをしなければなりません。
健康維持のために体も動かし続けて強化していく必要もあります。
60-70代に向けた準備を現役時代から行う
定年退職後、引退モードに入るのではなく、現役時代より加速するメンタリティを持つ。
お金を稼ぎながら、やりたいことをやって、人生を能動的に楽しむ必要がある。
そのためには、会社にいる現役時代から、定年退職後に行う仕事の予行演習をしよう。
3-4年かけて実現できる新規事業を40歳から始め、60歳までの20年で5-6回チャレンジする。
定年する前から、退職後実施する起業や仕事の予行演習をしておくのだ。
現役時代から入念に準備をしておかなければならないのだ。
老後の人生を楽しむために、明確なライフプランを定める
50歳以下のサラリーマンは国や会社が面倒を見てくれないと危機感を持ち、
会社から給料をもらっているうちに、定年後の準備を入念にしておく必要がある。
死ぬまで、自分で稼げる力がこれから最も大切なスキルとなるのだ。
そのためにも、まず、自分はこういう人生を送りたいという、明確なライフプランを定めること。
自分が人生でやりたいこと、それに必要なお金、そのためにいくらくらいどうやって稼いでいくか。
こういうことを明確にしていく必要がある。
稼ぐ力の身に着け方
会社を実験台にして、稼ぐ力を身に着けていく
会社に勤めている間に、いろんなことに挑戦すべきである。
いろいろなことを会社に提案し、自分が率先してやってみるのだ。
定年退職後、自分の値札・名札として使える力を磨いていくのだ。
現在有望なスキルは、サイバーマーケティング。
MA(マーケティングオートメーション)を使いこなす力、導入から、実績をあげる経験は多方面から欲しがられている。
プログラミングの技術も有望だ。AIで新しいビジネスができることを考えることもよい。
お金を生む発想力を磨く
退職後の起業ポイントは以下の通りだと述べている。
- 自分だけ、家族とだけ、仲間一人とだけでできるビジネスにする
- 借金をしてやらない
- より良いものを作る、売るビジネスはNG
- 起業成功のカギはアイデア
それでは、起業のためのアイデアを出す力をつけるためにはどうすればいいか。
これは、自分があの企業の社長だったら。とシミュレーションし、
自分がその企業の社長だった場合に、どんなビジネスをやるか考えるトレーニングを続けることだ。
1週間に1度でいいので、その人になりきって考えてみるのだ。
退職後の稼げるビジネスは
2033年の空き家率は27%。一方インバウンドは増え続けている。
空き家を活用し、インバウンド需要を取り込むビジネスは可能性がある。
また、超高齢化社会により「葬祭ビジネス」も伸びる。
終活、自分史、いい葬儀、いいお墓、遺産相続、これらにかかわるビジネスだ。
美食の町を作るというのも一つの手だ。
おいしい料理や腕の立つ料理人を、ある町に10名ほど集めてレストランを作る。
この町は、現地でおいしいものが取れるにもかかわらず、現地においしいレストランがない町や
地域がよい。おいしいものなら、〇〇町。というブランディングを作りあげてしまうのだ。
スペインのサンセバスチャンが良い例だ。
50代からの「稼ぐ力」自分の好きな人生を生きるため。まとめ
ある企業の社長になったつもりで、自分ならどんなビジネスをやるか考える。
既存ビジネスに一つ、新しい付加価値をつけるなら何を行うか考える。
これを毎週一回やることで、年間50個もの新規ビジネスのアイデアが出来上がる。
それらを読み返すと、これだ!と思えるものが2-3個出てくる。
それらのアイデアを深堀りしてみる。どんな人材や資金集めが必要なのか。
具体的な事業計画を作成していくのだ。
これらを千本ノックのように繰り返しトレーニングすることで力がどんどんついていく。
国にも会社にも頼らず、自分で稼げる力を定年する前から磨くことで、
自分で自分の人生を操縦し、楽しく生きていける準備を40代-50代で実施しましょう。